23歳記念のパイパン日記 前半
経緯
23歳の誕生日を迎え、大人の階段を上っている自分について考えていると、1つの考えが脳裏をよぎった。
23歳にもなって1度もパイパンにしたことがないというのは、恥ずべきことなのではないか。
考えてもみてほしい。
自分がグラビアアイドルになり、きわどい水着を着てヤングマガジンの表紙をかざるとしよう。
パイパンではないとすると、陰毛たちが外の空気を吸いに水着からはみ出てしまうであろう。
ヤングマガジンの表紙を飾る華々しい記念日が、陰毛公開記念日になってしまう。
日本中のコンビニで我が陰毛が公開され、講談社にはクレームの電話が鳴り止まず、カイジを代表とするヤングマガジンが生んだ名作たちに泥を塗ることにもなりかねない。
そこで私は、ヤングマガジンの表紙を飾ることの責任重大さに気づいてしまったのだ。
そんな大仕事を笑顔で難なくこなす彼女たちの中には、10代の者も多い。
なんという強心臓であろうか!
その事実を知ってしまうと、20歳を超えた自分が陰毛を生やし放題にして、この事実から目を背けているのが情けなくなってしまう。
そこで私は決意した。
23歳になって自分は変わるのだ!
パイパンになって、いつオファーが来てもいいように。
パイパン執行の日
その日の夜、ついに乗り越えるときが来た。
今日を境に目を背ける自分にはバイバイ。
意を決してシェーバーで毛を剃っていく。
玉に生えているしぶとい奴にも遠慮などするつもりはない。
今日の自分はこれまでとはひと味違うのだ。
自分と苦楽を共にした陰毛たちにも毅然とした態度で接する。
しかし、私は1つの疑問にぶち当たった。
ちん毛ってどこまで?
あろうことか、陰毛はもも裏にまでつながっていたのである。
自分の領地内で生やすことでは飽き足らず、密かに領地拡大をしていたのである。
なんとも強欲な野郎だ。
中国でもここまで強行はしないだろう。
仕方がないので、とりあえず水着の範囲を剃ることにした。
全て剃り終わり鏡の前に立つ。
驚いた。
小児である。
まごうことなき小児ではないか。
懐かしささえ感じる。
言葉では到底表しきれない感情に戸惑いつつもシャワーを浴びる。
落ち着け!
そう念じながら体を洗おうとしたその瞬間
ツルツルやん
ツルツルなのである。
経験したことがないほどに。
ずっと触っていたいもの選手権にノミネートした場合、グランプリ間違いなしであろう。
ヤングマガジンの表紙を飾る前に、ここで偉業を達成しそうな勢いである。
偉業達成間近である興奮を抑え、今日のところは触りながら眠りについた。